BARBER PLACE店主のくにさんです。
読書とエンタメの秋ということで、今日は映画の感想と気付きについて。
感性を鍛えるために月に5本くらいは映画を観たいとずっと思っていたんですが、
2時間×5本で計10時間の時間を確保するのはなかなか…。
となると、「”ながら”見」しかないよな〜。
と思って、朝ごはんの時間で映画1本を20分ずつ区切って4日〜5日で1本、月に5〜6本観れるようになりました。
行儀は悪いんですけど、朝ごはんにはちゃんと感謝して「食べ観」しております。
そのおかげで3日に1回は泣きながらの朝食になります。
▼映画『7つの贈り物』を観たよ
ウィル・スミス主演の「7つの贈り物」という映画を観ました。
2008年の映画ですね。昔見たはずなんですが全く覚えてなかったっす…。
まずは概説の達人くにさんが簡単にあらすじを…
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うつろな目で人助けに奔走する男、ベン。
善人であることを確かめた7人に対して、臓器提供や自宅の譲渡などを通して施しを行っていく。
彼は一体何者なのか?
人助け最後の一人は心臓病を患う女性。彼女もベンの存在を不思議がるがやがてその優しさに惹かれていく。
しかしいよいよ心臓のドナーが現れない限り、彼女の余命はわずかとなってしまう。
ベンは7つ目の施しとして自らの心臓を差し出す覚悟を決め、救急病院に電話する。
「自殺者がいます…」「どなたですか?」
「…僕だ」…!!
実はベンは1年前、自らの過失で起した交通事故で、妻を含む7人の命を奪ってしまっていた。
贖罪の意識に苛まれ続けたベンは結果的に自分の命と引き換えに7人の命を救ったのだった。
全てを知った彼女は絶望するが、生きている喜びと感謝を噛みしめるのである。
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以上があらすじになります。
いや〜、泣いた。
事故の回想と同時進行の自殺シーン(クライマックス)は、おえつでヨーグルトが鼻から出そうでした。
総じていい映画だったんですが、でも観終わったあとなんとなく違和感が残ったんですねぇ。
▼映画『7つの贈り物』の違和感
確かにベンは自分の命と引き換えに7人の人を救いました。
でも嫌な見方をすると、7人しか救わなかった…とも言えます。
ベンはあの年齢で超豪邸に住むほど優秀なビジネスマン兼機械エンジニアです。
あのベンなら、なんらか違う方法で長期的にもっと多くの人を救えたはず。
贖罪の意識に苛まれていたのであれば、残りの人生を全て死ぬ気で人助けに費やすこともできたはずです。
ベンの行動は感動的ですが、とても建設的とは言えません。
確かにベンはどの道死ぬつもりで、つまり生きる気力はなかったのは事実でしょう。
でもその割に1年くらいかけて、7人の助けるに値する善人を見つけ出すんですよね。
プレゼントを送る7人のリストを念入りに作るんです。
いや、めちゃめちゃ冷静やんベン!
ただここ重要なんですけど、仮にベンが自虐的な救済ではなく、
もっと長期的な目線で社会的弱者や貧困を撲滅する活動に着手していた場合、
心臓病の彼女のことは救えなかったでしょう。
誰だって見知らぬ100人よりも、身近な1人を救いたいはずです。
たとえ命の天秤にかけても。
実生活でそのようなシーンはほとんどありませんが、失われている命が数多くあることと、
救えるかもしれない命の最大公約数は意識しておくべきでしょう。
もしかしたらベンは、全てを天秤にかけても目の前の愛する女性の命をなんとしても救いたかっただけなのもしれませんね。